「つげ義春」風な次女の絵から考えた【家族】のこと。

長女に比べて野性的で、絵本を読むことやお絵描きより、体を動かすことを好んでいた次女。3歳に近づくにつれて、意外にも静かな遊びが増えてきました。
例えば、お絵描きにはかなり執着していて、たくさんの色をチマチマ塗ったり、案外(「意外にも」とか「案外」だとか、我ながらヒドイな…汗)、細やかな面を見せてくれています。

先日は、私がPCを開いている傍らでお絵描きをしていた次女、何やら歌いながら描いています。微笑ましく思っていたのですが、よ~く耳を澄まして聞いてみると…

(次女)ゆうひにむかって~~さっけびなさ~い♪

だれでもひと~り~

みんなひと~り…

歌詞が…なんか…淋しくない??
しかも段々小さな声になって、最後は囁くようになってるし…(汗)。

権助殿に聞いてみたら、アンパンマン映画の主題歌とのことでした。もちろん、作詞はやなせたかし。なるほどね…。明るい歌が好きな長女と違って、次女はどうも、悲しげな歌がお気に入りなんです。次女の「悲しい歌が好き」エピソードはいろいろあるので、今度改めて書くことにして、そんな淋しげな歌を歌いながら、次女が描いていたのがコレ。↓

20150810-01

珍しくボールペンを使っておりますが、手に凄く力が入っているのがわかります…。そして
完成図。↓

20150810-02

右側が長女、そして左側が、「ないてる次女ちゃん。」だそうです…。この絵を目にして、私は一体何と言っていいかわからず(上手だね~?とか言える感じではなかった…)、

「ええ~っと…(汗)」

と戸惑う内に突如思い出したのが、漫画家の「つげ義春」さんの絵。昔、好きでした。「ねじ式」が有名ですよね。

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「目医者ばかりではないか」って、たまに言いたい。

…久し振りに、本棚から引っ張り出してみました。「ねじ式」の冒頭部分。泳いでいたら、「メメクラゲ??」なるものに噛まれて静脈??が切れたので、縫合してくれる医者を探しに行く、という展開。(ツッコミどころはあって当然なのでスルーして下さい…)

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こちらの文庫では、医者を探しに、汽車に乗って隣村に行くつもりの主人公が、元来た方向に戻っているのではと疑念を抱くシーンが表紙に…。↓

ここ↓が、私が一番好きだったひとコマ。目的地と逆方向に走っているらしい汽車、医者を探しているのに眼医者しかない…。どことなくフランツ・カフカっぽいです。「目医者ばかりではないか」って、今でも不条理な目にあうと、呟きたくなるひと言です(笑)。

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↓再び次女の絵。タッチが【つげ義春】風…と思ってしまった感じが、伝わりますでしょうか…。

20150810-02

今回、私が改めて感じたのは、私って昔は(今も?)結構暗い人間だったのよね…ということと、次女は私に似ているんだな~ということのふたつ。長女は、確実に権助殿似ですけど。

上でリンクした楽天ブックスの「ねじ式」のページでは、「十代の時、鬱屈・混沌としてる心で読めばハマったかも…」という趣旨のレビューが書きこまれていました。私が「ねじ式」を初めて手にしたのは、まさに鬱屈・混沌としてる十代の頃だったので、ハマるのは必然だったのかも知れませんが、それ以降も、けっこう鬱屈・混沌系(?)の文学や芸術を好んできたなという気もしています。先日書いた、暗黒舞踏とか…(前記事:演技派の鬼や「おにから電話」アプリに恐怖する娘たち。

実は今でも、私の心の中には、そうしたものたちへの志向というか、限りない憧れのようなものが確実にあるのですが、実際には、家族と面白おかしく暮らしています。そんでもって、その面白おかしいことを、好き勝手にこのブログに書き綴っては喜んでいるという(笑)。

根暗タイプの私が、毎日を楽しく幸せに暮らせているのは、まぎれもなく、権助殿や娘たちがいてくれるからなんだ…ということを、改めて感じた今回の出来事でした。

…しかしそれはそれとして、正直次女には、もっと違うタッチの絵を描いてもらいたいと思っています(キッパリ)。

私に似ちゃった次女の未来に幸あれ。応援よろしくお願いします!

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